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その広告、違法ではありませんか?~広告表示に対する規制を弁護士が解説します

 

 1 広告規制表がないと・・・・

 

・輸入牛肉が「松坂牛」

・効果の明らかでない粉末が「癌に効く薬」

・架空の価格からの「50パーセントオフ」

・クーリングオフの情報が伝わらない通信販売

・事実に反するのに「A社の商品は欠陥だらけだ」

・承諾を取っていないキャラクターの包装

・危険性が伝わらない金融商品

⇒ 消費者に不測の損害を与える

権利者に権利を侵害

公正な競争を疎外するなどの危険性あり

 

 

2 広告規制表示に関する法律のあらまし

 

ところが実は、「広告規制表示法」という法律はありません!

 

消費者保護法

 

3 景品表示法のあらまし

 

景表法の目的=一般消費者の利益の保護

 

1 不当な顧客誘引の禁止

・不当表示の禁止

・景品類の制限及び禁止

2 事業者が講ずべき体性の整備その他必要な措置

3 事業者又は事業者団体が自主的に設定する業界ルールとしての「公正競争規約」

 

 

違反したら・・・

 

★措置命令

・違反の事実を一般消費者に周知徹底する

・再発防止策を講ずること

・その違反行為を将来繰り返さないこと

 

★課徴金制度の導入

課徴金は刑事罰の罰金と違い、行政府が法律に違反して不当に利益を得た法人・個人からその利益を没収する処分。課徴金額は違反商品やサービスの最大3年分の売上額の3%。

 
 

4 景品表示法がカバーする表示とは?

 

・容器、包装、パッケージ、ラベル

・見本、チラシ、パンフレット、カタログ

・ダイレクトメール、ファックス広告

・ポスター、看板、ネオンサイン

・セールストーク(訪問・電話など)

・新聞、雑誌、出版物、テレビ・ラジオCM、映写、演劇

・インターネット広告、ダイレクトメール

・実演・店頭販売、ディスプレイ(陳列)

 

 

5 景品表示法の対象(事業者・事業者団体)

 

 

 

6 不当な顧客誘引の禁止

 

景表法の目的=一般消費者の利益の保護

 

不当な顧客誘引の禁止

不当表示の禁止

・優良誤認表示の禁止

・有利誤認表示の禁止

・その他 誤認されるおそれのある表示の禁止

 

過大な景品類の提供の禁止

・一般懸賞による景品類の提供制限

・共同懸賞による景品類の提供制限

・総付景品の提供制限

 

優良誤認表示=実際の内容よりも著しく良く見せる

有利誤認表示「お得!」=実際の取引よりも著しく良く見せる

その他 誤認されるおそれのある表示

 

 

7 優良誤認表示  「これはとっても良い」と思わせる

 

商品・サービスの、

 

1 ①品質

成分(原材料、純度、添加物など)、属性(性能、効 果、鮮度など)

②規格

国、公的機関、民間機関などの定めた一定の要件を満たすことで表示できる等級など

③その他の内容

原産地、製造方法、有効期限など

 

2 実際のものや事に相違して

 

3 実際のもの

競争事業者のもの  より「著しく」優良であると一般消費者に誤認される

「著しく」:誇張・誇大の程度が社会一般に許容されている限度を超えている場合

 

具体例

 

・松坂牛ではないにもかかわらず、「松坂牛」と表示

・実際の走行距離が10万キロの中古車であるにもかかわらず、「走行距離3万キロ」表示

・適正な数値化・比較をしていないにもかかわらず、「売上日本一」と表示

 

 

不実証広告規制

 

消費者庁は

①資料の提出がない場合

②資料が合理的でない場合

⇒ 不当表示とみなされる(事業者が表示内容の根拠について立証責任を負う)

 

具体例

 

「効果」をうたう広告の場合、要注意!

 

たとえば・・・・

 

・ダイエット食品の効果

食事制限することなく、この食品だけで痩せるかのようの表示であったが、実際には、合理的な根拠を示す資料なし

・エステサロンの施術で、即効的かつ持続性のる小顔効果

・空間虫除け剤

あたかも、ベランダにつるすだけでユスリカ、蚊を 寄せ付けないかのような表示

⇒4社に措置命令(H27.2.20)

 

「合理的」とは?

 

(1)提出資料が客観的に実証された内容であること

① 試験・調査によって得られた結果

② 専門家、専門家団体もしくは専門機関の見解又は学術文献

 

(2)表示された効果、性能と提出資料によって実証された内容が適切に対応していること

 

「客観的に実証」とは?

 

1 試験・調査によって得られた結果

・関連する学術界・産業界において一般的に認められた方法、

・関連分野の専門家多数が認める方法

・社会通念上、経験則上妥当と認められる方法

 

2 専門家、専門家団体もしくは専門機関の見解又は学術文献

・専門家などが客観的に評価した見解又は学術的文献で、当該分野で一般的に認められているもの

 

 

有利誤認表示 「これはお得!」と思わせる

 

商品・サービスの、

1 価格や取引条件(数量、アフターサービス、保障期間、支払い条件など)が

2 実際のものや事実に相違して

3 実際のもの

競争事業者のものより「著しく」有利であると一般消費者に誤認される(一般消費者目線の判断)

「著しく」:誇張・誇大の程度が社会一般に許容されている限度を超えている

 

具体例

 

・チラシで1個100円と宣伝しながら、実は1個130円

・「他社商品の2倍の量」と表示しながら、実は同量

・「カット1000円!」と表示し、あたかもシャンプー・カット併せて1000円であるかのように表示しながら、別途シャンプー代1000円も合わせて請求

・「メーカー倒産処分品 ベッド5万円」という表示をしたが、実は倒産品ではなかった「安い」という印象を与える。

・他に、「決算」「製造業者直取引」「モデルチェンジ」など

 

不当な二重価格表示の禁止

 

二重価格表示とは:比較対象価格(自己の販売価格よりも高い)と、販売価格とを併記する表示

 

内容が適正な場合には、消費者の適正な商品選択に資するが、比較対象価格の内容が適正でない場合には、消費者に誤認を与え不利益を被らせる恐れがある

 

参考:不当な価格表示についての景品表示法上の考え方(平成18年1月4日 公正取引委員会)

 

具体例

 

・過去の販売価格を比較

例) 当店通常価格5万円を、セール価格3万円

 

× 当店通常価格が実際の過去の販売価格よりも高い

× 販売する商品と異なる商品の過去の価格

× 短期間しか販売していない商品の価格

 

Q:どの程度の期間の販売実績があればいいのか?

 

A:二重価格表示を行なう前8週間において
(当該商品の販売期間が8週間未満の場合にはその期間)

ⅰ 当該価格で販売されていた期間が過半

ⅱ 当該価格で販売されていた期間が2週間以上

ⅲ 当該価格で販売されていた最後の日から2週間経過していない

 

・希望小売価格を比較対照価格とする場合

× 製造業者等により設定され、予め公表されている とはいえない価格

× 希望小売価格よりも高い価格を希望小売価格と表示

× 希望小売価格が設定されていない場合に、任意の価格を希望小売価格と表示

× PB商品について、小売業者が自ら設定した価格を希望小売価格と表示

 

・競争業者の販売価格を比較対照価格とする場合

 

× 最近時の競争業者の販売価格よりも高い価格を競争業者の価格と表示

× 商圏が異なり一般消費者が購入する機会の少ない店舗の価格を競争業者の価格と表示

例) Aスーパー福岡店とBスーパー千葉店

× 販売する商品と同一でない商品の価格

 

その他、会員割引と銘打っていながら、実は誰でも会員になれるような場合

 

 

9 その他 誤認されるおそれのある表示(内閣総理大臣が指定するもの)

 

1 無果汁の清涼飲料水等についての表示

× 「無果汁・無果肉」の表示なし、「%」の表示のないもの

2 商品の原産国に関する不当な表示

3 消費者信用の融資運用に関する不当な表示

4 不動産のおとり広告に関する表示

5 おとり広告に関する表示

6 有料老人ホームに関する不当な表示

 

おとり広告

 

× 実在しないため、取引できない不動産についての表示

× 実在するが、取引の対象となりえない不動産についての表示

例) 売約済みなど

× 実在するが、取引する意思がない不動産について表示

例) 希望者に他の物件を勧める

× 取引を行なう準備ができていないなど取引に応ずることができない場合

× 商品またはサービスの供給量が著しく限定されているにもかかわらず、その旨を明示していない

× 商品またはサービスの共有期間、供給の相手方、顧客一人当たりの量が限定されているにもかかわらず、その旨を明示していない

× 取引の成立を妨げるなど実際には取引する意思がない商品またはサービス

 

 

10 事業者が講ずべき管理上の措置

 

平成26年12月から実施

ただし、公正競争規約を遵守する措置を講じている事業者は対象外

1 景品表示法の考え方の周知・啓発

2 法令遵守の方針等の明確化

3 表示等に関する情報の確認 (和牛であることの確認)

4 表示等に関する情報の共有 (和牛であることを伝達)

5 表示等を管理するための担当者などを定めること(表示等の管理者)

6 表示等の根拠となる情報を事後的に確認するために必要な措置を採ること(和牛であることを示す伝票などの保管)

7 不当な表示等が明らかになった場合における迅速かつ適切な対応

 

 

11 公正競争規約(業界の自主ルール)

 

・各業界の事業者又は事業者団体が、誇大な広告表示た過大な景品類の提供 を防止し、適正な事業を行なうために定めた自主的なルール

 

・「公正競争規約施行規則」も同時にチェックすること!

 

・消費者庁及び公正取引委員会の認定をうけて作成

したがって、通常これを遵守していれば、景品表示法に違反することはない

 

・実際の運用は、「公正取引協議会」

http://www.jfftc.org/index.html

 

・現在 104件の規約

表示規約  67件

景品規約  37件

 

たとえば・・・・・・

 

1 不動産の場合:徒歩による所要時間は、80mにつき1分と算定

 

2 飲用乳の場合:「牛乳」とは、無脂乳固形分8.0%以上及び乳脂肪分3.0%以上

容器又は包装に、種類別名称、常温保存可能品にあっては、その旨、商品名、主要成分、現材料名、殺菌温度及び時間、内容量、消費期限または賞味期限、保存方法、開封後の取り扱いなど

 

3 歯みがきの場合:「歯みがき類」とは、薬事法に規定する医薬部外品及び化粧品のうち、口腔内の清掃、保険、美化、口臭除去などと目的として使用されるものであって、粉、潤製、練、液状、液体及び固形の歯みがき並びに洗口液をいう

 

公正競争規約

 

公正競争規約

 

 

12 景品表示法に違反した場合の措置

 

景品表示法に違反した場合

 

措置命令の内容

 

1 違反したことを一般消費者に周知徹底すること

2 再発防止策を講ずること

3 その違反行為を将来繰り返さないこと

 

景品表示法に違反した場合②

 

・平成26年11月27日公布の改正法により導入決定、平成28年5月下旬頃までに施行される

・優良誤認表示、有利誤認表示が対象

不実証広告規制にかかる表示について、表示の裏づけとなる合理的な根拠を示す資料の提出のない場合、不当表示と推定

・相当な注意を払った場合には賦課しない

・対象商品・役務の売上の3%を3年間を上限として納める

・自主申告の場合には、2分の1に減額

・課徴金額が150万円未満の場合は賦課しない。

・除斥期間  5年

 

 

景品表示法違反を防ぐ対策

 

1 関係法令にどんなものがあるか、ざっと確認

法律(景表法、特定商取引法など)

ガイドライン(消費者庁、公正取引委員会、JADMAなど)

 

2 公正競争規約への参加

関係法令の遵守につながる

社会的信頼の向上

 

3 社団法人 全国公正取引協議会連合会のセミナーなどに参加

違反事件のテータベースもあり

 

 

14 通販の場合には・・・・ ここをチェック!

「公益社団法人 日本通信販売協会」(通称 JADMA)をチェック!

特定商取引法30条に規定された公益社団法人。
業界内部からの組織結成の動きと通商産業省(現:経済産業省)の指導により、通産大臣の設立許可を得て、1983年10月11日にスタート。
88年には訪問販売法が改正され、同法において協会が業界の自主規制等の中心となる団体として法的に位置づけられた。

さらに、会員の行う通信販売に関する消費者からの苦情を処理することが責務とされている。

2014年4月から、公益社団法人。

 

15 JADMAガイドライン

 

・通信販売倫理綱領/倫理綱領実施基準

・返品特約の表示に関するJADMA指針

・通信販売業における電子商取引のガイドライン

・テレビショッピングに関するガイドライン

・通信教育に関するガイドライン

・サプリメントの取り扱いに関するガイドライン

・通信販売業界における製品事故への対応に関するガイドライン

・通信販売業における製品安全に関するガイドライン

・通信販売取引条件の表示に関するマニュアル

・環境宣言

・通信販売における個人情報保護ガイドライン

・個人情報の保護に関するガイドライン

 

以上

 

 

 

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