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クリニック・医療機関における問題社員対応(退職勧奨)

クリニックも従業員を雇用しているという意味では、会社と何ら変わりはありません。

従業員の権利意識が高まる中、雇用主としても適切な対応方法を心得ておく必要があります。

ここでは、医療法人やクリニックなど、医療機関における従業員(事務員やほかの勤務医師、看護師の方)とのトラブルについて説明します。

 

病院内、クリニック内に従業員のトラブルが起きてしまうと、人の生命にかかわるという病院の本来業務に重大な支障を生じさせてしまう可能性があります。

だからこそ、迅速かつ適切な対応が求められます。

 

開業医のイラスト

 

従業員との雇用契約関係を終了させたい場合

 

医療機関であるクリニックでは、様々な種類の国家資格保有者が多数勤務しています。

労務や人事管理を担当する事務方の職員が無資格者である場合に、こうした医療資格を持つ方たちの中には、それらの指示を軽視することがあるといわれています。

このようなスタッフが俗にいう「問題社員」となる場合があり、経営者としては、対応が必要となります。

対応の方法には段階がありますが、最終の対応方法は解雇となります。スタッフの解雇をする場合は、状況別に正しい手順を踏む必要があります。

 

従業員との雇用契約関係を終了させたい場合、

  •  ①従業員の辞職 ②従業員の合意退職 ③解雇 の3つの方法があります。

 

辞職が最も理想的ですが、従業員が自ら申し出なければならず、従業員の意思によるため不確実です。

他方、③解雇は有効とされるためのハードルが高く、事案によってはどうしても無効になってしまいます。

また、従業員から、後に未払賃金や残業代等の請求を受けることもあり得ますので、リスクが高い方法です。

 

退職勧奨による雇用契約関係の終了

 

そこで②合意退職を目指すこととなります。その方法としては、従業員に対し、退職勧奨をすることが考えられます。

 

退職勧奨とは、「人事権に基づき、雇用関係にある者に対し、自発的な退職意思の形成を慫慂するためになす説得等の行為であって…単なる事実行為である」(最判昭和55年7月10日:下関商業高校事件)とされており、頻度、回数、勧奨する人数、環境、優遇措置の有無等、様々な要素を総合して違法か否かが判断されます。

 

このように、従業員との雇用契約関係を終了させるためには、その働きかけが適法・有効なものとなるよう、様々な要素を総合し、専門的判断をすることが必要不可欠です。

 

 

残業代の請求に対応する場合

 

クリニックなどの医療機関では、患者への急な対応が必要となることもあります。上記のように問題社員の対応をする際には、同時に残業代の請求をされることがあります。

もちろん従業員が辞めるか否かにかかわらず、残業代の請求がされることもあり得ます。裁判所の考え方は、従業員の労働時間管理義務を負っている使用者に厳しいものとなっており、紛争になってから対処するのは困難ですので、事前に対策が必要です。

 

対処としては、

①従業員の勤務時間中の私的活動の防止、

②賃金体系の工夫、

③時間管理・業務命令の工夫、

④裁量労働制の導入等、複数考えられます。

しかし、いずれの方法もメリットとデメリットがあり、就業規則及び雇用契約書の改定や各種協定の整備等が必要となることが多く、専門的な知見が必要となります。

 

さらに、時間外労働時間の上限規制が刷新され、原則として、月45時間かつ年360時間(平均月30時間)が時間外労働時間の上限とされ、労使協定によっても月100時間かつ年720時間(平均月60時間)を超えることは許されません。これに反した場合の罰則も強化されます。

 

そのため、この機会に、従業員の労働時間を再考し、法規制に合わせて新設する必要があります。

 

 

=当事務所が対応した医療機関での問題社員に対する退職勧奨の例=

 

<事案>

 

ある医療法人の院長よりご相談があった事案。医療法人の事務局長の個人的な行為について、ある事務員Aが周囲の従業員が吹聴しました。医院中で噂となり、院長の耳に入ったため、「この事務員Aに、円満に辞めてもらいたい」という依頼でした。

 

<解決>

 

当事務所の労務担当の弁護士が病院に出向き、事務員Aと面談。今回Aがした行為は名誉棄損に当たる点などを説明し、納得してもらったうえで退職勧奨。口外禁止条項などを盛り込み、退職となりました。

 

<ポイント>

 

退職勧奨とは会社から従業員に自主的な退職を促すことです。受け入れるかは従業員次第です。今回は、院長から直接、この従業員Aに対してこうした勧奨をすることはせず、最初から弁護士を通しての話し合いとなりました。

 

従業員Aは、自分の行為がそこまで重大なものであったという点に驚いていたものの、弁護士による丁寧な説明などもあり、退職勧奨を受け入れ、病院を去ることとなりました。

 

もし、弁護士を通さずに、院長と従業員Aが直接話をしていた場合、時間も手間もかかっていたと思われます。

それは病院運営において、本来の医療業務とは別のものになります。また、弁護士がいない中での退職勧奨がうまくいかなかった場合、解雇トラブルやパワハラを訴えられる、といったより大きなトラブルに発展していた可能性も大いにあります。本来取り組むべき医療業務に集中していただくためにも、弁護士を通しての退職勧奨が有効となります。

 

 

深刻な労務トラブルになる前に弁護士に相談を

 

クリニックにおいて、問題社員の存在は院内の雰囲気を悪化させ、全体の生産性低下を招きかねません。

小規模なクリニックではスタッフ数が少ないこともあり、なおさらです。他のスタッフにも波及し、院全体が疲弊する前に対応をしましょう。

 

ただその際に法律的に適切でない対応をしてしまいますと、自体がより悪化してしまうかもしれません。

法律の専門家であり、医療機関・クリニックに深い知識を持つ丸の内ソレイユの弁護士であれば、適切な対応方法を熟知していますので、問題を大きくせずに解決に導くことができます。深刻なトラブルに発展する前に弁護士までご相談下さい。

 

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